※お酒は20歳になってから
島根県益田市で2023年11月に誕生した「右田ウイスキー」は、2024年と2025年のワールド・ウイスキー・アワードで2年連続部門最高賞を受賞した注目の地ウイスキーです。1602年(慶長7年)創業の島根県最古の酒造会社・右田本店が、400年以上の酒造りの歴史と技術を注ぎ込んだ渾身の作品として注目を集めています。本記事では、ウイスキー愛好家(左党)が知っておくべき右田ウイスキーの全銘柄について、実際の価格情報・テイスティングノート・購入方法を専門的な視点から詳しく解説します。

右田ウイスキーとは|世界が認めた島根初の地ウイスキーブランド
右田本店422年の歴史と島根初ウイスキー蒸溜所の誕生
右田ウイスキーを手がける株式会社右田本店は、1602年(慶長7年)に創業された島根県最古の酒造会社です。創業者右田右京亮隆正の法号「恩誉宗味」から名付けられた代表銘柄「宗味」は、益田川の伏流水を使用し、代々受け継がれる伝統製法で醸造されています。
15代目杜氏の右田隆氏が新たな挑戦として着目したのがウイスキー製造でした。各地の蒸溜所で研究を重ね、2023年4月にウイスキー製造免許を取得し、2023年11月に島根県初となる地ウイスキー「右田ウイスキー」が誕生しました。日本酒造りで培った発酵技術と益田川の清冽な伏流水を活用し、全6種類のラインナップで展開されています。
世界的品評会での圧倒的な評価|2年連続でのワールド・ウイスキー・アワード受賞
2024年2月にイギリスで開催された世界的な品評会「ワールド・ウイスキー・アワード2024」において、右田ウイスキーは初出品にも関わらず驚異的な成果を収めました。「右田 ブレンデッドウイスキー バーボンスタイル」が部門最高賞(カテゴリーウィナー)と金賞をダブル受賞し、「右田 ピュアモルトウイスキー プレミアム」も銀賞を受賞しました。
さらに2025年のワールド・ウイスキー・アワードでは、「右田 ピュアモルトウイスキー スタンダード」が部門最高賞(カテゴリーウィナー)と金賞を受賞し、2年連続での快挙を達成。同時に「右田 ブレンデッドウイスキー バーボンスタイル」と「右田 ピュアモルトウイスキー プレミアム」がシルバー、「右田 ブレンデッドウイスキー ミズナラカスク」がブロンズを受賞し、計4商品が受賞しています。この連続受賞により、右田ウイスキーは世界に認められた高品質ウイスキーとしての地位を不動のものとしています。
右田ウイスキー全6銘柄の詳細解説|価格・テイスティングノート・アルコール度数

エントリーライン|スタンダードとシェリーカスクの特徴
右田 ブレンデッドウイスキー スタンダード(税込1,980円・40度)は、厳選されたモルト原酒とグレーン原酒を絶妙にブレンドし、口当たり軽やかでまろやかなブレンデッドウイスキーに仕上げられています。ほのかな甘み、華やかな香り、なめらかな味わいが特徴で、ウイスキー初心者から熟練の左党まで幅広く楽しめる万能な一本です。
右田 ブレンデッドウイスキー シェリーカスク(税込1,980円・40度)は、シェリー樽ならではのチョコレートのような甘み、果実の風味、柑橘系の酸味を見事にブレンドした銘柄です。モルトの個性、グレーンの軽やかな味わいがより一層シェリー感を引き立て、甘みとフルーティーさを好む方に特におすすめの仕上がりとなっています。
ミドルレンジ|ミズナラカスクの希少性
右田 ブレンデッドウイスキー ミズナラカスク(税込3,300円・43度)は、希少なミズナラ樽を使用した上品で甘く、ビターな味わいの銘柄です。白檀や伽羅といったオリエンタルな香味は、ミズナラ樽で寝かせたウイスキーならではの逸品となっています。余韻も長く、ゆっくりと楽しめる一本で、まずはストレート、ロックでの味わいが推奨されています。
プレミアムライン|世界最高賞受賞銘柄の実力
右田 ブレンデッドウイスキー バーボンスタイル(税込4,400円・43度)は、世界的品評会で最高賞を受賞した看板銘柄です。新樽のホワイトオークにて熟成し、内側を焦がすことで、バニラ香、キャラメルなどの甘い風味が引き立ちます。濃厚でコクがありながらも、飲みやすく、まろやかな味わいを実現し、バーボンらしい複雑な風味と香りをまとった逸品として評価されています。
右田 ピュアモルトウイスキー スタンダード(税込4,950円・43度)は、厳選された3年以上熟成のモルト原酒のみを使用した中級銘柄です。オーク樽で熟成されたウイスキーは、バニラや蜂蜜のような味わいに加え、上品で濃厚なモルト香が特徴。なめらかで艶やかな口当たり、華やかでフルーティーな味わいが楽しめます。
右田 ピュアモルトウイスキー プレミアム(税込5,500円・43度)は最上位銘柄で、重厚なモルトの甘みとコク、ピートのスモーキーな味わいが特徴的です。選りすぐりのモルト原酒を絶妙なブレンドにて高級感を演出し、甘くほろ苦い味わいの中に、モルト香やピート香が余韻を楽しませてくれる通好みの一本となっています。
右田ウイスキー購入ガイド|島根県内限定販売の実態と入手方法

島根県内の取扱店舗と販売状況
右田ウイスキーは島根県内限定販売商品となっており、県外での正規購入は原則として不可能です。発売当初は県西部の小売店が中心でしたが、話題を呼び販路拡大し、現在ではイオン、ゆめタウンといった大手スーパーをはじめ、ホック、みしまや、グッディーなど県東部のローカルスーパーでも購入可能になりました。
道の駅などでも取り扱いがあり、観光客でも入手機会が増えています。しかし、世界的品評会受賞の影響で需要が急増しており、特に受賞銘柄の「バーボンスタイル」と「ピュアモルト プレミアム」は入荷と同時に完売することも多く、事前の在庫確認が必須となっています。
オンライン購入の注意点とプレミア価格の実態
島根県内限定販売のため、正規のオンライン販売は極めて限定的です。一部の島根県内酒販店がオンライン対応していますが、県外発送に対応している店舗は少ないのが現状です。メルカリなどのフリマアプリでは転売が見られますが、正規価格の2-3倍のプレミア価格での取引が一般的で、品質保証の観点からも推奨できません。
確実な入手方法としては、島根県への観光・出張時の購入や、島根県在住の知人を通じた購入が現実的です。右田ウイスキーを味わえる飲食店も県西部を中心に増えているため、まず現地で試飲してから購入を検討することも可能です。右田本店の公式サイトでは取扱店舗の最新情報が更新されており、購入前の確認をおすすめします。
ウイスキー愛好家(左党)が知っておくべき豆知識
「左党」の語源と文化的背景
「左党(さとう)」とは、お酒が好きな人や酒飲みの仲間を表す言葉で、日本の酒文化に根ざした粋な表現です。語源については諸説ありますが、日本酒を飲むときに男性は左手に盃をもつことからという説や、大工が使うノミ(飲み)を左手で持つことから「飲み手」と言葉遊びしたという説があります。
ウイスキー愛好家も広義の左党に含まれ、特に日本の地ウイスキーへの関心が高まる中で、右田ウイスキーのような高品質な国産銘柄は左党の注目を集める存在となっています。
まとめ
右田ウイスキーは、1602年創業の島根県最古の酒造会社・右田本店が手がける島根初の地ウイスキーとして、2024年と2025年のワールド・ウイスキー・アワードで2年連続部門最高賞を受賞した注目銘柄です。1,980円のエントリーモデルから5,500円のプレミアムモデルまで全6種類の銘柄を展開し、それぞれが独自の風味特性を持っています。
島根県内限定販売という希少性と世界レベルの品質を兼ね備えた右田ウイスキーは、ウイスキー愛好家(左党)にとって必見の銘柄です。名前こそ「右田」ウイスキーですが、その卓越した品質は「左党」の心を確実に掴んでいます。特に世界最高賞を受賞した「バーボンスタイル」は、日本の地ウイスキーの新たな可能性を示す記念すべき一本として、今後長く語り継がれることでしょう。
Q&A
Q: 右田ウイスキーはどこで購入できますか? A: 島根県内限定販売となっており、イオン、ゆめタウン、ホック、みしまや、グッディーなどの県内スーパーや道の駅で購入可能です。ただし、人気銘柄は売り切れが頻発するため、事前の在庫確認が必要です。
Q: 世界的品評会で受賞した銘柄はどれですか? A:2024年ワールド・ウイスキー・アワードで「右田 ブレンデッドウイスキー バーボンスタイル」が部門最高賞と金賞、「右田 ピュアモルトウイスキー プレミアム」が銀賞を受賞。2025年は「右田 ピュアモルトウイスキー スタンダード」が部門最高賞と金賞を受賞し、2年連続の快挙を達成しています。
Q: 右田本店の創業年はいつですか? A: 1602年(慶長7年)創業で、島根県最古の酒造会社として400年以上の歴史を持ちます。代表銘柄の日本酒「宗味」は創業者の法号から命名されています。
Q: 「左党」とはどういう意味ですか? A: お酒好きな人を表す日本の伝統的な表現で、日本酒を左手で持つことや、大工のノミ(飲み)を左手で扱うことから派生した粋な言葉とされています。
Q: 右田ウイスキーの特徴は何ですか? A: 400年以上の日本酒造りで培った発酵技術と益田川の伏流水を活用し、全6種類の異なる風味特性を持つラインナップが特徴です。発売3ヶ月で世界最高賞を受賞した品質の高さも大きな特徴です。
Q: 今後全国販売される予定はありますか? A: 現時点で全国販売の公式発表はありませんが、世界的な受賞により注目度が高まっているため、今後の展開に期待が寄せられています。最新情報は右田本店公式サイトで確認できます。