※お酒は20歳になってから
スコットランドのスペイサイド地方で造られるロングモーン18年は、日本ウイスキー界の父・竹鶴政孝氏が1920年に修行を積んだ歴史ある蒸留所の傑作です。2024年2月5日に『シークレット スペイサイド』コレクションから独立ブランドとして数量限定発売されたこの逸品は、57.6度のカスクストレングスとノン・チルフィルタード製法により、蒸留所本来の味わいを存分に楽しめます。
本記事では、ロングモーン18年の詳細な味わい特徴から最新の価格情報、おすすめの購入方法、さらには美味しい飲み方まで、ウイスキー愛好家が知りたい情報を包括的にお伝えします。スペイサイドモルトの傑作として注目を集めるロングモーン18年の全てを、蒸留所の歴史的背景とともに詳しく解説いたします。

ロングモーン18年の基本情報と蒸留所の歴史

常にその時代の最高のウイスキーとなる”という信念で ロングモーン18年57.6度700mlカスクストレングス スペイサイド
ロングモーン18年を深く理解するためには、まずその製造元であるロングモーン蒸留所の歴史と、この特別なウイスキーが持つ背景を知ることが重要です。
ロングモーン蒸留所の創業から現在まで
ロングモーン蒸留所は1894年に創業された歴史ある蒸留所で、創立者であるジョン・ダフはベンリアックの創始者でもあり、ウイスキー界に名を刻む有名な人物です。蒸留所の名前「ロングモーン」はゲール語で「聖人の場所」という意味で、もともとこの場所には修道院のチャペルがありました。
1972年にロングモーンの蒸留器を4基から6基に増やし、スピリッツスチルをスチーム加熱に切り替え、1974年にはさらに2基の蒸留器を導入するなど、品質向上のための設備投資を継続してきました。2001年にペルノ・リカール社が蒸留所を買収し、2012年には蒸溜所を改装してマッシュタンとウォッシュバックをアップグレードしています。
現在ではロングモーンの大きな特徴として、果物のフルーティーな香りとトフィーのミルキーな香りがあり、飲み口は非常にスムースで、トップドレッシングの1つとして愛されています。ブレンダーの間からは昔からマッカランやグレンファークラスとならぶトップ・ドレッシングのひとつとして知られています。
竹鶴政孝氏との歴史的関係
ロングモーン蒸留所が日本のウイスキーファンにとって特別な意味を持つのは、日本ウイスキーの父である竹鶴政孝氏が1920年にこの蒸留所で初めて修行をしたためです。グラスゴー大学に通いながら、いろんな蒸留所に修行させてくださいとお願いして、許可してくれたのが、ここロングモーン蒸留所だけだったのです。
竹鶴がキャンベルタウンのヘーゼルバーン蒸留所で実習したのは1920年2月から4月までの3ヵ月間でしたが、それ以前にロングモーンとボーネスで実習を受けたことが記録されています。竹鶴ノートの中に、「エルギンとボーネスについては、すでに本社に報告済み」と出ていることから、竹鶴が何らかの形で報告書を作成し、それを摂津酒造の上司である岩井喜一郎宛てに送っていたことが分かります。
この貴重な修行経験が後の日本ウイスキー発展の礎となったことを考えると、その時に許可してくれていなければ、今の日本のウイスキーはなかったかもしれません。まさにロングモーン蒸留所は日本ウイスキーの母なる蒸留所と言えるでしょう。
ロングモーン18年の味わいプロファイルと製法の特徴

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ロングモーン18年の魅力は、その複雑で洗練された味わいと、伝統的な製法によって生み出される品質の高さにあります。
香りと味わいの詳細分析
香りはトフィーアップル、ハニーケーキ、バタースコッチの芳しい香りと、クリーミーなバニラカスタード、ココナッツケーキの優しい甘みが重なり合います。このように多層的な香りが楽しめるのは、18年という長期熟成による樽からの香り成分と、スペイサイド地方特有のフルーティーな特性が見事に調和しているためです。
味わいでは濃厚なソフトキャラメル、新鮮なマンゴーとアプリコット、ラズベリークリーム、蜂蜜とミルクチョコレートが絶妙なバランスを奏でます。オレンジの果皮、リッチなバニラを感じる、フルーティーで甘い味わいも特徴的です。
フィニッシュはほのかに甘く、フルーティーでクリーミーな余韻が続き、長くスムースな余韻にはフローラルなハーブが残ります。
カスクストレングス57.6度の製法へのこだわり
製法にはカスクストレングス(加水をせず樽出しそのままのアルコール度数)と冷却濾過をしないノン・チルフィルタード製法を採用し、極めてピュアなスタイルのウイスキーに仕上げています。
カスクストレングスの利点は、蒸留所本来の意図した味わいをそのまま体験できることにあります。通常のシングルモルトウイスキーは40-43度程度まで加水されますが、ロングモーン18年では樽から出したそのままの状態でボトリングされています。
ノン・チルフィルタード製法では、冷却濾過を行わないため、ウイスキー本来の油分や風味成分が保たれます。ただし、冷やすと白濁することがありますが、これは品質に問題はなく、むしろウイスキー本来の成分が保たれている証拠です。
ロングモーン18年の価格情報と購入ガイド

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ロングモーン18年は高級シングルモルトウイスキーとして位置づけられており、適正価格での購入と信頼できる販売店選びが重要です。
最新の市場価格と価格変動要因
ロングモーン18年57.6度の販売価格は27,750円から33,370円程度で推移しています。参考上代は37,125円とされていますが、実際の小売価格はこれより安く設定されている場合が多いようです。
価格に幅がある理由として、正規品と並行品の違い、販売店舗の仕入れルート、在庫状況などが影響します。また、2024年2月5日から数量限定発売されているため、希少性も価格に反映されています。
オンライン限定特価として提供している店舗もあり、購入時期や販売店によって価格差が生じているのが現状です。購入を検討される際は、複数の店舗で価格を比較検討することをおすすめします。
信頼できる購入先と購入時の注意点
ロングモーン18年は以下のような販売店で購入可能です:
専門店での購入 武川蒸留酒販売では正規品として取り扱っており、ウイスキー専門店ならではの品質保証と専門知識によるサポートが期待できます。武蔵屋では予約販売商品として取り扱っており、確実な入手が可能です。
オンラインショップでの購入 ウイスキーライフ本店では1L以下のボトル商品は基本12本まで同梱可能で、配送に関する詳細な案内も提供されています。ただし、商品の形状によっては同梱できない場合があり、自動計算される送料と異なる場合があるため、弊社からの受注確認メールを必ずご確認する必要があります。
購入時の重要な注意点
- 予約販売商品の場合、ご注文後の返品・キャンセルはできません
- 正規品か並行品かを事前に確認する
- 販売店の信頼性と評判を調査する
- 配送時の破損保険の有無を確認する
- 極端に安い価格の商品は偽造品の可能性があるため注意する
ロングモーン18年の美味しい飲み方とペアリング

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最適な飲み方の提案
ロングモーン18年の57.6度という高いアルコール度数を活かした様々な飲み方があります。
ストレート 最も純粋にウイスキーの味わいを楽しめる方法です。少量ずつゆっくりと味わい、口の中で転がすようにして香りと味わいの変化を楽しみましょう。高いアルコール度数のため、初めての方は非常に少量から始めることをおすすめします。
加水 数滴の常温の水を加えることで、アルコールの刺激が和らぎ、隠れていた香りや味わいが開放されます。水の量を調整しながら、自分好みの濃度を見つけてください。スポイトやピペットを使って慎重に加水するのがコツです。
ロック 大きめの氷を1-2個グラスに入れて楽しむ方法です。徐々に氷が溶けることで自然に加水され、温度変化とともに味わいの変化も楽しめます。
おすすめのフードペアリング
ロングモーン18年の豊かな甘みとフルーティーな特性に合うとされる一般的なペアリングをご紹介します。
チョコレート系デザート ダークチョコレートやチョコレートケーキなど、カカオの風味を持つデザート類
ナッツ類 アーモンドやヘーゼルナッツなど、ローストしたナッツ類
チーズ 熟成したハードチーズ、特にチェダーチーズやパルミジャーノ・レッジャーノなど
まとめ
ロングモーン18年は、スペイサイド地方の名門蒸留所が1894年の創業以来培ってきた伝統技術の集大成とも言える傑作シングルモルトウイスキーです。日本ウイスキー界の父・竹鶴政孝氏が1920年に修行を積んだ歴史ある蒸留所で造られたこの逸品は、2024年に独立ブランドとして新たに生まれ変わりました。
57.6度のカスクストレングスとノン・チルフィルタード製法により実現された純粋な味わいは、トフィーアップル、ハニーケーキ、バタースコッチの香りから、マンゴーやアプリコットのフルーティーな味わい、そして長いクリーミーな余韻まで、スペイサイドモルトの真髄を存分に堪能できます。
価格は27,000円~35,000円程度で、数量限定品として販売されています。購入の際は信頼できる正規取扱店を選び、ストレート、加水、ロックなど様々な飲み方でお楽しみいただけます。

常にその時代の最高のウイスキーとなる”という信念で ロングモーン18年57.6度700mlカスクストレングス スペイサイド
よくある質問(Q&A)
Q1: ロングモーン18年はどこで造られていますか?
A1: スコットランドのスペイサイド地方にあるロングモーン蒸留所で造られています。スペイサイドはスコッチウイスキーの聖地の一つとして知られ、50以上の蒸留所が点在する最大のウイスキー生産エリアです。
Q2: 竹鶴政孝氏との関係について詳しく教えてください
A2: 1920年に日本ウイスキーの父・竹鶴政孝氏が、ロングモーン蒸留所で初めてウイスキー製造の実習を受けました。多くの蒸留所に断られる中、唯一修行を許可してくれたのがロングモーン蒸留所で、この経験が後の日本ウイスキー発展の基礎となりました。
Q3: カスクストレングス57.6度とはどういう意味ですか?
A3: カスクストレングスとは、樽から出したそのままのアルコール度数でボトリングする製法です。通常のウイスキーは40-43度程度まで加水されますが、ロングモーン18年は57.6度のまま瓶詰めされており、蒸留所本来の力強い味わいを楽しめます。
Q4: ノン・チルフィルタード製法のメリットは何ですか?
A4: 冷却濾過を行わないため、ウイスキー本来の油分や風味成分が保たれ、より自然で複雑な味わいを体験できます。冷やすと白濁することがありますが、これは品質に問題なく、むしろウイスキー本来の成分が保たれている証拠です。
Q5: 初心者でも楽しめますか?
A5: 57.6度と高いアルコール度数のため、ウイスキー初心者には少し挑戦的かもしれません。加水して40度程度に薄めたり、ロックで楽しんだりすることで、より親しみやすくなります。スペイサイドモルト特有のフルーティーで甘い味わいは、多くの方に愛されています。
Q6: 保存方法について教えてください
A6: 直射日光を避け、温度変化の少ない涼しい場所で立てて保存してください。開栓後は空気に触れることで徐々に風味が変化しますが、適切に保存すれば数年間は品質を保てます。
出典・参考文献: