※お酒は20歳になってから
「而今(じこん)」は、三重県名張市の木屋正酒造が誇る幻の日本酒です。2004年に登場し、東京や大阪の地酒専門店を皮切りに圧倒的な支持を得て、今や全国の酒処で置かれる人気銘柄となりました。フルーティーな香りと絶妙な甘味・酸味のバランスが特徴で、日本酒初心者から玄人まで虜にする味わいを持ちます。本記事では、而今の魅力や種類、購入方法まで初心者にもわかりやすく解説します。
而今(じこん)とは?三重が誇る銘酒の基本情報

而今の意味と酒造りへの想い
而今という言葉は仏教の禅の教えから生まれた言葉で、「過去にも囚われず未来にも囚われず、今をただ精一杯生きる」という意味があります。大西氏は蔵の座敷にあった掛け軸からインスピレーションを得て、この名称を選びました。
6代目を継ぐ蔵元杜氏の大西唯克氏は、すべての酒造りの工程で精緻な設計と検証を繰り返し、妥協を許さない酒造りを行っています。洗米から麹づくりまで一切機械を使用することなく、全てを手作業で行うこだわりの製法で、今この瞬間を大切にする心と同じように、丁寧に醸された日本酒を生み出しています。
また、伊賀産山田錦を中心に全国の良質な酒米でお酒を造っており、酒造好適米である愛山、酒未来、千本錦、八反錦、五百万石など毎月違う種類の商品を出荷しています。
木屋正酒造の歴史と立地
而今を醸すのは、1818年(文政元年)創業の木屋正酒造です。三重県名張市に位置し、200年以上の歴史を持つ老舗酒蔵でありながら、常に革新的な酒造りに挑戦し続けています。当時の風情を残した店舗兼主屋は登録有形文化財に指定されており、その歴史の重みを感じさせます。
6代目蔵元である大西唯克氏は1975年生まれ。上智大学理工学部卒業後、乳業会社に就職し研究職に就いた後、退社して東広島の醸造試験所にて酒造りを学びました。蔵に戻り但馬杜氏の下で2年間の酒造りを経た後、2005年に杜氏としてデビューし、自分の銘柄として「而今」をリリースしました。
小規模な酒蔵であるため生産量は限られていますが、それゆえに品質へのこだわりを徹底でき、一本一本に魂を込めた酒造りが可能になっています。
而今の味わいの特徴|なぜここまで人気なのか?

フルーティーで絶妙なバランスの味わい
クリアでフルーティな飲み口と、綺麗な甘み、爽やかな酸味が絶妙に調和し、飲み飽きることがないのが而今最大の魅力です。特に注目すべきは、その味のバランスの素晴らしさです。現在、全国の日本酒ランキングでも5位にランクインし、三重県の日本酒ランキングでは堂々の1位を獲得しています。
甘味と酸味のバランスが絶妙で、米の個性を生かした旨味や風味が而今の持ち味となっています。香りからは果実の風味が豊かに感じられ、メロンや青リンゴ、バナナ、パイナップルなど多様なフルーツの香りが楽しめます。まさに果実酒のようなジューシーさを持ちながら、日本酒らしい深みも兼ね備えています。
初心者にも飲みやすい理由
而今が多くの人に愛される理由の一つが、その飲みやすさにあります。驚くほどきれいな柔らかい甘み、さりげなく爽やかな嫌味のない酸味、そして絶品なフルーティーな香りが特徴です。日本酒に苦手意識がある方にも自信を持っておすすめできる一品です。
日本酒特有の辛口感や癖がなく、ワインのような感覚で楽しめるため、普段日本酒を飲まない方でも抵抗なく味わえるのが特徴です。また、イタリアンとも相性がよく、ワイン感覚で楽しめる点も、現代の食生活にマッチしています。
受賞歴と評価
而今の品質の高さは、数々の評価が証明しています。全国規模で開催される唯一の清酒鑑評会である全国新酒鑑評会においても、木屋正酒造は継続的に高い評価を受けており、而今ブランドの技術力の高さが認められています。
現在、日本酒評価サイトSAKETIMEでは4.47という高評価を獲得し、4000件を超えるレビューが投稿されています。これは全国日本酒ランキングで堂々の3位という素晴らしい成績です。このような客観的な評価が、而今の品質の高さを物語っています。
而今のおすすめ銘柄|初心者から上級者まで楽しめる種類
初心者におすすめの銘柄
而今 特別純米 火入れは、而今の入門編として最適な銘柄です。八反錦53%、山田錦47%を使用し、精米歩合60%で丁寧に醸された一本で、而今の魅力であるフルーティーな香りと味わいを存分に楽しめます。バランスが良く、而今の特徴を余すことなく味わえるため、初めて而今を飲む方には特におすすめです。価格も比較的手頃で、而今の世界への入り口として最適です。
人気の高い山田錦シリーズ
而今がデビューした2004年、この三重県産山田錦を評価していただいたのがきっかけとなった、まさに而今の原点ともいえる「純米吟醸 山田錦」。三重県産山田錦は兵庫の特A地区に匹敵する、または超える環境で育てられています。厚みのある味わいと上品な香りが特徴で、而今らしさを最も感じられる一本として多くのファンに愛され続けています。
限定品・希少銘柄
而今 純米吟醸 酒未来は、日本酒「十四代」を造る高木酒造が18年の歳月をかけて開発した超貴重の新品種「酒未来」で醸した純米吟醸です。酒未来の特徴をしっかりとつかみ最高の酒質に仕上げた、非常に希少性が高い銘柄です。入手できればラッキーな逸品の一つといえるでしょう。
而今 純米吟醸 雄町は、雄町好きにはたまらない1本です。雄町ならではのボリュームとふくらみがありながらとても綺麗な甘味が特徴です。雄町米特有の力強さと而今の繊細さが見事に融合した逸品で、上級者にも満足していただける仕上がりです。
にごり酒という選択肢
「而今 特別純米にごりざけ生」は口の中いっぱいに広がるフレッシュな味わいと優しい甘さが特徴です。コクがありつつも軽やかで優しい口当たりで飲みやすく、微発泡で爽やかな仕上がりです。10度前後の花冷えで飲むのがおすすめで、味の濃い西洋料理にもよく合います。日本酒初心者や、普段とは違った而今を楽しみたい方におすすめの銘柄です。
而今の購入方法|定価で買える場所と注意点

而今 山田錦 純米吟醸 生 1800ml 日本酒 2025年詰 ギフト 父の日
特約店での購入が基本
而今を定価で購入するには、木屋正酒造と直接取引が可能で、日本酒の扱いに対して厳しい決まりを守っている「特約店」(正規販売店)での購入が最も確実です。特約店では蔵元が設定した正規価格で購入でき、品質管理も徹底されているため安心です。
主要な特約店としては、池田酒店、酒乃店もりした、森下酒店などがあります。しかし、而今の販売方法は各特約店によって異なり、多くの場合は転売対策のため店頭販売のみとなっています。また、条件付きの販売(他のお酒を一定額購入すると抽選権が得られるなど)を行っている店舗もあります。
通販サイトでの購入時の注意点
楽天市場やAmazonなどの通販サイトでも而今を購入することは可能ですが、価格が高騰している場合が多く注意が必要です。現在の通販価格帯は¥12,869~¥88,000と非常に幅広く、定価の数倍の価格で販売されていることも珍しくありません。
購入前には必ず正規価格を確認し、あまりにも高額な商品は避けることをおすすめします。また、保管状態や製造年月日についても注意深く確認しましょう。日本酒は繊細な飲み物のため、温度管理や保存方法が味わいに大きく影響します。
販売スケジュールの把握
而今は、1年を通して毎月異なる種類の商品が出荷されるスケジュールになっています。そのため、特定の銘柄を狙っている場合は「何月に発売されるのか」を事前に把握しておくことが重要です。各銘柄には発売時期があり、売り切れると翌年まで入手できません。
特約店のSNSアカウントをフォローしたり、メールマガジンに登録したりして、発売情報をいち早くキャッチすることが重要です。また、人気の高い銘柄は発売と同時に完売することも多いため、確実に購入したい場合は事前に店舗に相談しておくことをおすすめします。
まとめ|而今は日本酒の新たな可能性を示す傑作
而今は、その名前の通り「今この瞬間」を大切にした酒造りから生まれる、日本酒界の至宝です。2004年の登場以来、フルーティーで絶妙なバランスの味わいで、日本酒初心者から上級者まで幅広く愛され続けています。
6代目蔵元杜氏である大西唯克氏の妥協を許さない酒造りへの姿勢と、200年以上の歴史を持つ木屋正酒造の伝統技術が融合して生まれた而今は、現代的でありながら日本酒本来の美しさも兼ね備えた逸品です。全国の日本酒ランキングでも常に上位にランクインし、数々の賞を受賞している品質の高さが、その人気を裏付けています。
入手が困難な銘柄ではありますが、特約店での購入や適切な情報収集により、定価で手に入れることも可能です。ぜひ一度、而今の素晴らしい味わいを体験してみてください。きっとその魅力に虜になり、日本酒に対する印象が大きく変わることでしょう。
日本酒初心者の方へ 而今は日本酒の概念を覆すフルーティーさと飲みやすさを持っています。「日本酒は苦手」という方こそ、ぜひ一度お試しください。
日本酒愛好家の方へ 毎月異なる酒米で醸される而今の各銘柄を飲み比べることで、酒米の違いや而今の奥深さを存分に味わえます。

而今 千本錦 火入れ 純米吟醸 1800ml 2024年詰 ギフト 父の日

而今 八反錦 生 純米吟醸 1800ml 2024年12月詰 ギフト 父の日

而今 特別純米 火入れ 日本酒 1800ml ギフト 父の日

而今 酒未来 純米吟醸 生 1800ml 2025年2月詰 ギフト 父の日

而今 雄町 生 純米吟醸 1800ml 2025年3月詰 ギフト 父の日