※お酒は20歳になってから
居酒屋で日本酒メニューを前に迷った経験はありませんか?本記事では、日本酒初心者でも自分好みの一杯を見つけられるよう、基本知識から選び方のコツ、おすすめ銘柄まで徹底解説します。この記事を読めば、次回の居酒屋で自信を持って日本酒を注文できるようになるでしょう。

日本酒の基本知識 – 種類と特徴を理解しよう

日本酒の主な種類と製法の違い
日本酒は大きく「特定名称酒」と「普通酒」に分類されます。居酒屋でよく見かける特定名称酒の基本は以下の3種類です。
- 純米酒:米と米麹だけで造られたお酒。米本来の旨味が特徴で、添加物がないため「本物の日本酒」として人気があります。
- 吟醸酒:精米歩合60%以下の米を使用し、低温発酵させた日本酒。フルーティーな香りと繊細な味わいが特徴です。精米歩合50%以下の「大吟醸酒」はさらに高級です。
- 本醸造酒:精米歩合70%以下の米に醸造アルコールを加えて造られた日本酒。すっきりとした味わいで食事に合わせやすいのが特徴です。
これらの分類が組み合わさった「純米吟醸酒」「純米大吟醸酒」もあります。一般的に、精米歩合が低いほど(より多く磨くほど)雑味が少なく、すっきりした味わいになります。居酒屋で初めて日本酒を選ぶなら、飲みやすい「純米吟醸酒」がおすすめです。
甘口・辛口の見分け方
日本酒の味わいは、主に「日本酒度」と「酸度」という指標で決まります。
- 日本酒度:プラスの値ほど辛口、マイナスの値ほど甘口
- 酸度:数値が高いほど酸味が強く、辛く感じる傾向
居酒屋では以下の特徴で判断するとよいでしょう:
- 甘口:まろやかな口当たり、優しい甘み、フルーティーな香り
- 辛口:すっきりした飲み口、キレのある後味、米の香りがしっかり
初心者は甘口〜中口の日本酒から始めるのがおすすめです。「フルーティーな香りのするものは?」など、具体的に店員さんに伝えると適切なアドバイスがもらえます。
温度による味わいの変化
日本酒は提供温度によって味わいが大きく変わります。
- 冷酒:5〜10℃に冷やしたお酒。すっきりとした飲み口で、吟醸酒や大吟醸酒の香りを楽しめます。初心者に最も飲みやすい温度帯です。
- 常温:室温(約20℃)のお酒。米の旨味や香りをバランスよく楽しめます。
- 熱燗:45℃程度に温めたお酒。甘味や旨味が増し、まろやかになります。純米酒や本醸造酒は燗にして美味しく感じることが多いです。
おすすめの組み合わせは以下の通り:
- 吟醸酒・大吟醸酒→冷酒
- 純米酒・本醸造酒→常温〜熱燗
居酒屋では「冷やで」「熱燗で」と温度の希望も伝えましょう。初心者は冷酒から始めて、慣れてきたら他の温度もチャレンジしてみてください。
居酒屋での日本酒の選び方 – 初心者でも失敗しないコツ

店員さんに上手に相談する方法
日本酒選びで最も効果的な方法は、店員さんに相談することです。以下のポイントを意識しましょう:
- 好みを具体的に伝える:
- 「甘いお酒が好き」「フルーティーな香りが好み」など
- 以前飲んで美味しかった銘柄があれば、「〇〇に似たものは?」
- 予算を伝える:
- 「一合1,000円くらいまで」など、予算を伝えるとスムーズ
- 質問を具体的にする:
- 「初心者におすすめは?」「この料理に合うものは?」
「ちょっと試飲させてもらえますか?」と聞くのも良い方法です。多くの居酒屋では少量の試飲に対応してくれます。
料理との相性で選ぶ
日本酒は料理との相性も重要です。基本的な組み合わせを覚えておきましょう:
■ 刺身・寿司・生牡蠣
- おすすめ:純米大吟醸・吟醸酒
- 温度:冷酒
- 理由:繊細な料理には香り高い日本酒が相性抜群
■ 焼き魚・煮魚
- おすすめ:純米酒・本醸造
- 温度:常温〜ぬる燗
- 理由:魚の旨味と脂を引き立てる
■ 揚げ物・天ぷら
- おすすめ:本醸造・辛口純米
- 温度:常温〜熱燗
- 理由:油の重さをさっぱりさせる
■ 肉料理・焼き鳥
- おすすめ:純米酒・山廃仕込み
- 温度:常温〜熱燗
- 理由:濃厚な味わいに負けない力強さ
料理が決まったら「これに合う日本酒は?」と店員さんに相談するのも良い方法です。
飲み比べセットを活用しよう
自分好みの銘柄を効率的に見つけるには「飲み比べセット」がおすすめです。
メリット:
- 複数の日本酒を少量ずつ試せる(通常30〜45ml程度)
- 単品注文より割安なことが多い
- 系統的に味の違いを学べる
主なタイプ:
- 種類別(純米・吟醸など)
- 銘柄別(獺祭・八海山など)
- 地域別(新潟・山形など)
- 温度別(冷酒・熱燗など)
飲み比べの際は特に気に入った銘柄をメモしておくと、次回からの選択に役立ちます。
居酒屋で押さえておきたい人気日本酒ブランド

初心者におすすめの銘柄5選
- 獺祭(だっさい)- 山口県 旭酒造
- 味わい:やや甘口、フルーティー
- おすすめ:「純米大吟醸 磨き三割九分」
- 特徴:洗練された香りと滑らかな口当たり

- 久保田 千寿(くぼた せんじゅ)- 新潟県 朝日酒造
- 味わい:辛口、すっきり
- 特徴:淡麗辛口の代表、どんな料理とも合わせやすい

- 八海山(はっかいさん)- 新潟県 八海醸造
- 味わい:辛口、さっぱり
- 特徴:キレのある後味、冷酒から熱燗まで楽しめる

- 上善如水(じょうぜんみずのごとし)- 新潟県 白瀧酒造
- 味わい:やや甘口、なめらか
- 特徴:水のような口当たり、冷酒で特に美味しい

- 澪(みお)- 宝酒造
- 味わい:甘口、微発泡
- 特徴:シャンパンのような泡、アルコール度数低め

日本酒通も認める上級銘柄3選
- 十四代(じゅうよんだい)- 山形県 高木酒造
- 味わい:まろやか、複雑、バランスが良い
- 特徴:「幻の酒」と呼ばれる超人気銘柄

- 久保田 萬寿(くぼた まんじゅ)- 新潟県 朝日酒造
- 味わい:やや辛口、上品、深み
- 特徴:千寿よりさらに上質な味わい

- 獺祭 磨き二割三分(だっさい みがきにわりさんぶ)- 山口県 旭酒造
- 味わい:華やか、甘み、透明感
- 特徴:77%磨いた贅沢な日本酒、特別な日におすすめ

まとめ:自分好みの一杯を見つけよう
日本酒選びの鉄則は以下の6つです:
- 種類と特徴を理解する:純米酒、吟醸酒などの基本を知る
- 甘口・辛口や温度による違いを知る:自分の好みを見つける
- 店員さんに相談する:好みや予算を伝え、アドバイスをもらう
- 料理との相性を考える:組み合わせで食事を一層楽しむ
- 飲み比べセットを活用する:効率的に好みを見つける
- 定番銘柄を知っておく:メニュー選びの参考にする
初心者には「獺祭」「八海山」「久保田」といった飲みやすい定番銘柄から始め、最初は冷酒で楽しむのがおすすめです。慣れてきたら常温や熱燗、より複雑な味わいの銘柄にもチャレンジしてみましょう。
日本酒は「一期一会」の飲み物。同じ銘柄でも季節や料理との組み合わせで味わいが変わります。居酒屋での素敵な一杯を通じて、日本の伝統文化である日本酒の魅力を存分に味わってください。
