※お酒は20歳になってから
焼酎といえば辛口のイメージが強いですが、実は甘い香りと味わいを楽しめる銘柄が数多く存在します。黒糖焼酎は、鹿児島県の奄美群島だけで製造が認められている焼酎で、飲みやすい味わいから初心者にもおすすめです。また、芋焼酎では「玉茜」や「安納芋」などの品種を使用することで、フルーティーな甘みを楽しめる銘柄も多数あります。本記事では、焼酎初心者でも飲みやすい甘い焼酎の選び方から、おすすめ銘柄まで専門的に解説いたします。

甘い焼酎の種類と特徴を徹底解説

甘い焼酎には主に3つのタイプがあり、それぞれ異なる甘さの特徴を持っています。
黒糖焼酎の自然な甘さの秘密
黒糖焼酎は、サトウキビを加工した「黒糖」を原料としている本格焼酎で、鹿児島県の奄美群島のみに製造が認められており、「奄美黒糖焼酎」とも呼ばれています。黒糖のやさしい風味が楽しめる、黒糖焼酎。鹿児島県の奄美群島だけで製造が認められている焼酎で、飲みやすい味わいから初心者にもおすすめです。
黒糖と聞くと、黒くて甘い砂糖のかたまりを思い浮かべるでしょう。黒糖焼酎は、糖分が含まれる甘いお酒ではありません。しかし、甘い香りやまろやかな風味を楽しめるため、甘口のお酒が好きな方や飲んだことがない方にぜひ試していただきたい本格焼酎です。
代表的な銘柄として「れんと」や「海乃邦」などがあります。白麹で仕込んだ黒糖焼酎は、まろやかですっきりとした口当たりが特徴で、初心者にも非常におすすめです。黒糖焼酎はソーダ割りにするとすっきり飲みやすいほか、カクテルベースとしても人気があります。
黒糖焼酎の製造には米麹が使用されており、黒糖のほかに米麹を組み合わせて造られていることから、コクのある芳醇な味わいを生み出しているのも特徴のひとつです。アルコール度数は25~30%が主流ですが、なかには40%前後のモノも存在します。
フルーティーな芋焼酎の魅力的な甘さ
フルーティーな味わいの焼酎の第一の決め手は、焼酎造りの要とも言うべき麹(こうじ)にありました。黄麹は雑菌の繁殖を防ぐクエン酸を分泌しないことから、焼酎造りの現場ではあまり使われてこなかったのですが、日本酒の吟醸香のようなフルーティーな香りとまろやかな味わいが人気を呼び、近年多く使われるようになりました。
フルーティーな焼酎の甘い香りは、酢酸イソアミル(バナナやメロンのような香り)、カプロン酸エチル(りんごや梨、パイナップルといった甘酸っぱい香り)、ゲラ二オール(バラやライムのような華やかな香り)などの香気成分によって生まれます。
特に注目すべき品種として、鮮やかな明るいオレンジ色のさつまいも「玉茜」を使用した本格芋焼酎。玉茜はカロテンの含有量が多く、焼酎にすると熱帯果実のようなフルーティーな香りを有するのが特徴です。また、種子島で古くから栽培されており、「焼き芋の王様」とも呼ばれる糖度の高いサツマイモ「安納芋」を使用した、味わい豊かな芋焼酎も人気があります。
「ジョイホワイト」という焼酎専用に開発された品種を使用した焼酎では、フルーツのような爽やかな香りとまろやかな味わいが特徴で、数少ない蔵でしか使われていない貴重な品種です。
麦焼酎の上品で優しい甘み
「麦焼酎」は芋焼酎に比べて飲みやすく、焼酎初心者にも親しみやすいお酒です。全体としてアルコール度数は高めですが、度数を感じさせないような軽やかさやクセのないシンプルな味わいで、多くの方に愛されています。
四ッ谷酒造の「兼八」は、麦麹を使用してつくられた大分県の麦焼酎。口に含むと、麦チョコのような甘味がありました。余韻が長く、香ばしい風味が口の中で広がり続けます。まろやかで飲みにくさにつながるクセがなく、初心者にもおすすめです。
「いいちこ」は「下町のナポレオン」という愛称で全国的に知られる麦焼酎です。厳選された大麦や大麦麹と、天然の清らかな水から造られたクセのない味わいが特徴です。すっきりとした味わいは飲み飽きせず、どんな食事ともよく合います。
甘い焼酎の正しい選び方とポイント

甘い焼酎を選ぶ際には、いくつかの重要なポイントがあります。
麹の種類が味わいを決定する
焼酎の甘さや味わいは、使用する麹の種類によって大きく左右されます。黒糖焼酎づくりには米麹が欠かせませんが、その米麹をつくるには種麹が必要です。種麹は、白麹・黒麹・黄麹の3種類があります。
飲みやすさを重視するなら、白麹を用いた黒糖焼酎を選びましょう。黒麹の突然変異によって発見された白麹は、クセがなくすっきりとした味わいが特徴。口あたりがまろやかで飲みやすいので、焼酎を飲み慣れていない初心者にもぴったりです。
重厚感のあるコクや旨みを味わいたい人は、黒麹仕込みをチョイス。原料の香りやクセが強く出るため、黒糖焼酎本来の味を堪能したい人におすすめです。
黄麹で仕込んだ黒糖焼酎はあっさりとした口当たりで飲みやすい銘柄が多く、日本酒を思わせるフルーティな味わいを有しているのも特徴で、フルーティな香りを楽しみたいなら、黄麹仕込みの黒糖焼酎に注目してください。
原料品種による甘さの特徴
芋焼酎では使用するサツマイモの品種により、甘さやフルーティーさが大きく異なります。「アヤコマチ」や「ハマコマチ」といった橙芋系品種は、カロテンを多く含み、カボチャやニンジンを思わせる濃いオレンジ色の果肉が特徴。冷めても鮮やかな色彩や甘みが損なわれにくいため、スイートポテトや料理の彩りなどとしても活用されています。
「アヤムラサキ」や「ムラサキマサリ」などの紫芋も芋焼酎に使用される人気の品種です。紫色の色素成分であるポリフェノールの一種、「アントシアニン」を豊富に含んでいるのが特徴で、紫芋を使った焼酎は、甘く華やかな香りに上品かつ軽やかな味わいが魅力。赤ワインのような芳醇な風味を好む方におすすめです。
黄金千貫を使った焼酎は、芋のふんわりとした甘い香りにフルーティーな味わいが魅力。なめらかで飲みやすいため、芋焼酎ファンの方にはもちろん、初心者の方にもおすすめです。
アルコール度数と最適な飲み方
甘い焼酎の楽しみ方は、アルコール度数に応じて最適な飲み方を選ぶことが重要です。ロックやストレートで黒糖焼酎の旨味を直に味わいたい場合は、度数の低い銘柄から試してみましょう。ソーダ割りやカクテルのベースとして楽しみたい場合は、度数の高い銘柄を選んでみるのもおすすめです。
フルーティーな味わいの焼酎はロックや水割りでもフルーティーな甘味や香りの余韻はたのしめますが、香りを存分に堪能したい人はお湯割りも試してみてください。温めることで、甘くてふくよかな香りが引き立ちます。
甘い焼酎のおすすめ飲み方とアレンジ術

甘い焼酎をより美味しく楽しむための具体的な飲み方を紹介します。
基本の飲み方で甘さを最大限に引き出す
黒糖焼酎の旨味をそのまま楽しむなら、ストレートかロックがおすすめです。ストレートの場合は、まずは常温で口に含んでみてください。ふくよかで、優しい風味が広がります。温度が変わるだけで香りの立ち方が変わることに驚かれるでしょう。
ロックの場合は、大きめの氷をゆっくり溶かしながら、水が加わることで味わいの変化を楽しんでみてください。氷の溶け具合によって、焼酎の濃度と味わいが刻々と変化していく様子を堪能できます。
お湯割りは黒糖焼酎の良さを引き出す特におすすめの飲み方です。陶器もしくは耐熱グラスに、先にお湯を入れて、その後黒糖焼酎を注ぎます。割合は5:5が目安ですが、好みの分量を探してみましょう。お湯割りにすることで華やかな香りが立ち上がり、アロマ効果を感じることができます。
カクテルとフルーツアレンジの楽しみ方
パイナップル、パッションフルーツ、マンゴーなど、濃厚なフルーツのエッセンスが加わることで、黒糖焼酎はますますおいしくなります。フルーツのジュースで割るだけでなく、炭酸割りや水割りにして、生フルーツを絞り入れるのもおすすめです。
炭酸水よりも、黒糖焼酎の強みを生かすことができるアレンジ方法です。氷をたっぷり入れて、よく冷やして飲みましょう。夏場はクラッシュアイスで作ると、より一層サッパリと楽しめます。追加で、ジンジャーシロップや、すりおろした生姜を入れても良いですね。
「玉茜」を使用した芋焼酎では、レモンなどの柑橘類とも相性がよいため、レモンスライスやアールグレイなどを入れて、爽やかさを加えるのもおすすめです。
料理との相性を活かした食中酒の楽しみ方
甘い焼酎は料理との相性も抜群で、味の特徴に合わせて適切な料理を選ぶことで相乗効果が期待できます。白麹仕込みならではのはっきりとした後味を楽しむなら、より深いコクが味わえるお湯割りがぴったり。あっさりした料理と相性がよく、やさしい味つけの煮物などと一緒に飲むのがおすすめです。
黒麹仕込みの場合は、キレのある辛口な味わいを活かし、食中酒として飲むのもおすすめです。濃い味つけの料理と相性がよく、甘辛いタレを使った焼き鳥や、こってりとした煮物にもよく合います。
フルーティーな香りは海鮮料理や野菜料理との相性も抜群。和風の煮物や焼き物とともに味わうと、焼酎の旨みがより一層引き立ちます。
甘い焼酎の代表的な銘柄
黒糖焼酎部門
- れんと – 白麹仕込みでバランスの良い仕上がり

れんと 25度 720ml[奄美大島開運酒造 黒糖焼酎 こくとう焼酎 乙類 日本 鹿児島県 101562] ギフト プレゼント お中元 御中元
フルーティー芋焼酎部門
- だいやめ – ライチを思わせる華やかな香りが魅力の芋焼酎

焼酎 濱田酒造 だいやめ 芋 25度 720ml 1本【ご注文は12本まで同梱可能】
- 玉茜を使用した芋焼酎 – 桃やオレンジのような香りを引き出している

濱田酒造 本格芋焼酎 薩州 赤兎馬 せきとば 玉茜 25度 720ml 1本【ご注文は12本まで同梱可能】
麦焼酎部門
- 兼八 – 麦チョコのような甘味と香ばしい風味

兼八 720ml 専用化粧箱入
- いいちこ – クセのない味わいで普段飲みに最適

[麦焼酎]下町のナポレオン 25度 いいちこ 900ml瓶 1本 三和酒類株式会社
- 二階堂 吉四六 – 麦の風味と甘味がしっかりと広がる

大分 二階堂酒造 二階堂 吉四六 瓶 麦 25度 720ml
初心者向け甘い焼酎の選び方ガイド
焼酎初心者の方は、まず度数の低い銘柄から始めることをおすすめします。あまり芋焼酎を飲んだことがない方は、まずは小さいパックや瓶のものから試すのがおすすめです。
購入場所は、品揃えの豊富な酒販店や、オンラインショップが便利です。店員さんに相談すれば、好みに合った甘い焼酎を紹介してもらえるでしょう。
まとめ
甘い焼酎は、黒糖焼酎、フルーティーな芋焼酎、上品な甘みの麦焼酎の3つのタイプに大別されます。使用する麹の種類や原料品種によって甘さの特徴が大きく異なり、アルコール度数に応じた適切な飲み方を選ぶことで、より美味しく味わえます。
初心者の方には、クセが少ない白麹仕込みの黒糖焼酎や、黄麹を使用したフルーティーな芋焼酎がおすすめです。低カロリー&低糖質でありながら味わい深く、様々な飲み方やアレンジが楽しめる甘い焼酎は、焼酎デビューにも最適なお酒といえるでしょう。
よくある質問(Q&A)
Q1: 甘い焼酎は本当に糖質ゼロなのですか?
A1: はい。糖質ゼロの黒糖焼酎は、毎日の晩酌で楽しむだけでなく梅酒づくりにも利用可能です。蒸留によって造られているため糖質はほぼ含まれていませんが、原料由来の甘い香りや風味を楽しめます。
Q2: 焼酎初心者におすすめの甘い焼酎はどれですか?
A2: 飲みやすさを重視するなら、白麹を用いた黒糖焼酎を選びましょう。また、黄麹で仕込んだ黒糖焼酎はあっさりとした口当たりで飲みやすい銘柄が多く、焼酎に慣れていない初心者の方でも楽しみやすい風味を実現できるのが魅力です。
Q3: 甘い焼酎の適切な保存方法を教えてください
A3: 焼酎は蒸留酒のため比較的保存しやすいお酒です。直射日光を避けて常温保存し、開封後はしっかりとキャップを閉めて冷暗所に保管してください。開封後も品質の劣化は緩やかですが、美味しく飲むためには半年から1年以内の消費をおすすめします。
Q4: 甘い焼酎はプレゼントにも適していますか?
A4: はい。麦焼酎はプレゼントにも喜ばれるお酒なので、ぜひ参考にしてみてください。また、黒糖焼酎は、お酒が好きな方への贈答品しても人気。ラベルやボトルのデザインに工夫が凝らされた銘柄は特別感があり、大切な方へのギフトにぴったりです。
参考サイト: