※お酒は20歳になってから
村尾芋焼酎は、魔王・森伊蔵と並ぶプレミア芋焼酎「3M」の一角です。鹿児島県薩摩川内市の村尾酒造が続ける伝統的な「かめ壺仕込み」製法により製造されています。本記事では、入手困難とされる村尾芋焼酎の特徴、入手方法、価格相場、飲み方まで、公的機関や専門機関の資料に基づいて詳しく解説いたします。

村尾芋焼酎とは|基本情報と製造元について

村尾芋焼酎は鹿児島県薩摩川内市に位置する村尾酒造合資会社が製造する本格芋焼酎です。製造方法の特徴、使用原材料、蔵元の歴史について確認していきます。
村尾酒造の歴史と創業背景
村尾酒造は明治35年(1902年)に焼酎製造免許を取得した蔵元です。蔵近くには薩摩藩公の御茶屋敷跡があり、西郷隆盛がこの屋敷を訪れた際に、蔵にもお茶を飲みに寄っていたことから「薩摩茶屋」と命名されたという説があります。
現在まで4代にわたって、伝統の「かめ壺仕込み」をはじめ、すべての工程を手造りで焼酎造りを続けています。3代目の村尾寿彦氏は「焼酎造りの天才」と称えられ、現在は4代目の氏郷真吾氏に技術が引き継がれています。
村尾酒造の代表銘柄は芋焼酎「薩摩茶屋」で、現在の「村尾」が誕生したのは平成に入ってからです。
使用原材料と製造工程の詳細
村尾芋焼酎の原材料は、さつま芋・米麹です。使用する芋は「コガネセンガン」と「シロユタカ」で、国産の麹米を使った黒麹で仕込んでいます。
シロユタカは1986年(昭和61年)に品種登録された紡錘型をした黄白色のさつま芋です。九州農業試験場で育成され、肉色は淡い黄色、くぼみや両端などに薄紅色が見られます。でんぷん含有量は黄金千貫と同じく多いですが、でんぷんの粒子は黄金千貫より少し大きめです。
製造工程では「かめ壺仕込み」を採用しており、かめ壺を上部だけを残して地中に埋めることで一定の温度を保ちます。焼き物の小さな気孔から入る空気が麹の発酵をほどよく促すため、まろやかな酒質に仕上がります。
生産体制と販売方針
村尾酒造では品質を最優先とする生産体制を維持しています。人気が出ても量産体制は取らず、品質本位の焼酎造りを続けているため、村尾は入手困難な芋焼酎となっています。
その年に造った焼酎は翌年までにすべて売り切ってしまうのが村尾焼酎のスタイルです。在庫が残ることもなく、生産が需要に追いつかないことから、希少価値の高い存在となっています。
近年では、この「かめ壺仕込み」と近代的な設備を融合させた焼酎蔵も少なくありませんが、村尾酒造は伝統的な製法を守り続けています。
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村尾芋焼酎は入手困難なプレミア焼酎として知られています。正規の入手ルートと価格相場について、定価販売ルート、抽選販売システム、市場価格の実態を確認していきます。
正規販売店での購入方法
村尾芋焼酎は常に入手困難で、ネット上では市場価格が1万円を超えることも珍しくありません。蔵元での定価設定に変わりはありません。
武岡酒店では毎月抽選で焼酎「村尾」と武岡酒店推奨焼酎をセット販売しています。応募方法は普通ハガキを購入後、氏名、郵便番号、住所、電話番号、年齢を記入して送付する方式です。毎月10日までに到着した分を委託会社にて抽選を行い、当選された方には、その月内にゆうパック便の商品代金引換にて送付されます。
また、村尾を国際線のファーストクラスで提供しているANA(全日空)では、国際線の機内販売でも村尾を扱っています。ファーストクラスを利用すると、機内サービスで味わうことができます。
市場価格の実態と流通状況
定価で入手することが非常に難しく、なかなか手に入らないのが現状です。市場での村尾芋焼酎の価格は定価を大幅に上回っています。
楽天市場やAmazonなどのECサイトでは高額で販売されており、希少性により価格が高騰している状況です。各ショップによって価格は異なります。
誰かが転売によって不当な利益を得ていることになりますので、あまり感心できません。入手困難とはいっても、村尾を定価で入手する方法もありますので、正規ルートでの購入がおすすめです。
代替選択肢と関連商品
村尾の入手が困難な場合、村尾造のもうひとつの看板銘柄「薩摩茶屋」があります。「村尾」と「薩摩茶屋」の違いは麹米の産地で、「村尾」は国産米を、「薩摩茶屋」はタイ米を使用しています。
「村尾」に比べると、ややさっぱりめですが、薩摩茶屋もバランスのとれた飲みやすい逸品です。現在も村尾酒造のラインナップのひとつであり、村尾よりも入手が簡単な焼酎です。
また、村尾酒造では「むんのら」という麦焼酎も製造しています。芋焼酎造りが終わった後に、まれに製造される幻の焼酎で、毎年製造される銘柄ではないので、村尾を上回るほどの希少価値があります。
村尾 おめかし 感謝のギフト箱 木箱入り 1800ml 1本組 芋焼酎 ギフトセット 無料ギフト包装村尾芋焼酎の特徴と味わい分析

村尾芋焼酎の味わいの特徴と他の3M焼酎との比較について、専門評価に基づいて解説します。風味の特徴、他銘柄との違い、製法による特性について確認していきます。
味わいの特徴と風味プロファイル
村尾芋焼酎について、グラスから立ち上る香りは、まさに焼き芋を思わせるような甘さと香ばしさを感じます。口に含むと芋の甘味と旨味がジワリと広がっていき、やや野性味を感じるパワフルな飲みごたえが特徴的です。
一方でアルコールの刺激は抑えられており、口当たりは非常になめらかです。芋の風味が立った重厚な味わいを、きれいな飲み口にまとめている点が村尾の魅力です。
マイベストによる専門的な評価では、焼酎好きのモニター6名で飲んだところ、マイルドな甘味のあとにキレ・旨味が残る、奥深い味わいで、6人のうち5人が「おいしい」と回答しました。穀物由来の甘さのなかに、少しスパイシーさが漂う香りも特徴的です。
3Mにおける村尾の位置づけ
プレミア芋焼酎3M(魔王・村尾・森伊蔵)の中で、飲みやすさの「魔王」と、バランス感の「森伊蔵」に対し、「村尾」の強みは芋なではの香ばしさだといわれています。
村尾は3Mの中でもっとも芋焼酎らしい重厚感ある味わいを楽しめる点が特徴です。中でも村尾は、その力強さと芳醇な焼き芋を思わせる風味が最大の特徴で、多くの芋焼酎ラバーを魅了しています。
単に芋の香りが強いのではなく、ほのかな甘味とまろやかさのなかに、さわやかな口当たりと独特のドライ感、キレのよさを兼ね備えた、じつに深みのある味がたのしめます。
かめ壺仕込みによる風味形成
村尾の独特な味わいは、甕壷仕込み製法によって生み出されています。甕壷の大きな特徴は、壷の表面に気孔(極微細な穴)が空いているところです。
この気孔から酸素を取り込むことで発酵・熟成を促進させる効果があります。現在の焼酎造りはステンレスタンクを使用した仕込み・熟成が一般化していますが、村尾は焼酎のコク深い個性を重視するため、手間暇のかかる伝統の甕壷仕込みにこだわり続けています。
国立研究開発法人酒類総合研究所の資料によると、単式蒸留機ではアルコールや水だけではなくそのほかの成分もよく留出するため、原料などの風味が豊かな酒質になります。常圧蒸留機では発酵液は約85~95℃で沸騰し、アルコールと一緒にいろいろな成分が留出するため風味が豊かな酒質になります。
村尾 おめかし 感謝のギフト箱 木箱入り 1800ml 1本組 芋焼酎 ギフトセット 無料ギフト包装おすすめの飲み方と楽しみ方

村尾芋焼酎の特徴を活かす飲み方について、国立研究開発法人酒類総合研究所の資料に基づく基本的な飲み方から、料理との相性まで紹介します。
基本的な飲み方と温度による変化
風味を存分に楽しむにはストレートやオンザロックが適します。ただ、アルコール分が高いので、飲み方には注意が必要です。香りを楽しんだら少量(1~2ml)の焼酎を口に含んで舌の上をころがすようにして味わいます。
水割りは一般に氷を入れたグラスに適量の焼酎を注ぎ、水を満たしてからマドラーでまぜて作ります。水割り後のアルコール分は10~15%というところです。水割りでは焼酎の香味は穏やかになり、冷たい爽快感が得られます。
お湯割りでは焼酎とお湯の割合を4対6、5対5、6対4のいずれかにするのがふつうです。お湯割り後の温度が高くなると成分が蒸発しやすくなり焼酎の香りが立ってきます。また、アルコールの蒸発量が増えて、アルコールの甘く刺激的な香りが強まってきます。
水割りとお湯割りの作り方の違い
最近、グラスにお湯を入れてから焼酎を入れるお湯割りが提案されています。焼酎とお湯がよく混ざり合い、風味のよい飲み頃のお湯割りになりやすいというのがその理由です。一方、はじめに焼酎を入れる場合は、入れた焼酎の量を把握しやすいメリットがあります。
氷と焼酎を入れてから水をしずかに注ぐと、焼酎が上部に押し上げられて、上部のアルコール分が高い水割りになります。この水割りでははじめに焼酎の豊かな風味が味わえます。アルコール分はその後、徐々に下がり、全体としてメリハリのある飲み方ができるようになります。
焼酎をグラスに注ぎ、サワー、ジュース、ウーロン茶など、好きなものを混ぜて作ります。焼酎乙類の場合は風味が少し強めのもので割るとよいでしょう。なお、混ぜるものによってはアルコール分を感じにくくなる場合があります。
料理との相性とペアリング
一部の焼酎を除けば焼酎の風味は決して強いものではありません。そのため焼酎と料理が口中で反発し合うことは少ないものとされています。むしろ舌に残った料理の油脂成分などを焼酎が効果的に洗い流し、舌がリフレッシュされ料理をおいしく感じさせる効果が期待できます。
弾力のある食べ応えとジューシーな鶏の旨味は、村尾の香ばしい風味と相性抜群です。キリッと爽快な村尾のロックと合わせることが推奨されています。
「がね」とは、さつま芋をかき揚げにした鹿児島県の郷土料理です。細切りにしたさつま芋を揚げた姿が、カニに似ていることが名前の由来(カニは鹿児島弁で「がね」と呼ばれる)です。芋の風味が豊かな村尾との組み合わせが紹介されています。
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村尾芋焼酎は、明治35年創業の村尾酒造が伝統的なかめ壺仕込み製法で製造する、3Mプレミア焼酎の一角を担う本格芋焼酎です。コガネセンガンとシロユタカを原料とし、国産米の黒麹で仕込まれた村尾は、芋の香ばしさと深いコクが特徴で、3M焼酎の中でも重厚な味わいを持ちます。
入手は極めて困難で、市場価格は定価を大幅に上回ることもありますが、武岡酒店の抽選販売やANAの機内販売など正規ルートでの購入機会もあります。同じ製法で造られる「薩摩茶屋」は村尾より入手しやすく、村尾の製法を体験したい方に選択肢となります。
ストレート、ロック、水割り、お湯割りなど様々な飲み方で楽しめ、特に九州の郷土料理との相性が紹介されています。品質本位の製造方針により限定生産される村尾芋焼酎は、焼酎愛好家が注目する銘柄の一つです。

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Q&A
Q1: 村尾芋焼酎の価格が高騰している理由は何ですか?
A1: 村尾は手間暇のかかるかめ壺仕込みによる限定生産で、その年に造った焼酎は翌年までに完売するという生産体制のため、需要に対して供給が常に不足しているためです。人気が出ても量産体制は取らず、品質本位の焼酎造りを続けているため、希少価値が高まっています。
Q2: 村尾芋焼酎を正規価格で購入できる方法はありますか?
A2: 武岡酒店の毎月の抽選販売や、ANAの国際線機内販売、村尾酒造が認めた特定の販売店での限定販売などが正規ルートです。ただし競争率は非常に高く、全国からの応募が多いため、当選確率は低いのが現状です。
Q3: 村尾と薩摩茶屋の違いを教えてください。
A3: 両方とも同じ村尾酒造でかめ壺仕込みで製造されますが、麹米が異なります。村尾は国産米、薩摩茶屋はタイ米を使用しており、薩摩茶屋の方がややさっぱりめの仕上がりとなります。また、薩摩茶屋の方が入手しやすく、現在も村尾酒造のラインナップのひとつです。
Q4: 村尾芋焼酎の保存方法と注意点を教えてください。
A4: 焼酎は適切に保存すれば基本的に腐ることはありません。直射日光を避け、温度変化の少ない冷暗所で保存してください。開封後は風味の変化を避けるため、なるべく早めに飲み切ることをおすすめします。未開封であれば長期間品質を保つことができます。
Q5: 村尾芋焼酎初心者の飲み方について教えてください。
A5: 初心者の方には水割りから始めることが一般的です。アルコール分10~15%程度に調整することで、村尾の特徴的な風味を穏やかに楽しめます。慣れてきたらロックやお湯割りで、より直接的に村尾の風味を味わうことができます。少量を口に含んで舌の上で転がすように味わうと、複雑な風味を感じられます。
参考文献・情報ソース