お酒と美容の関係!飲み過ぎると肌にどう影響する?

お酒知識

※お酒は20歳になってから

今回は、「お酒を飲むこと」と「美容・健康」の関係に焦点を当て、飲み過ぎが肌に及ぼす影響を中心に詳しく解説していきます。お酒を飲むとリフレッシュした気分になったり、コミュニケーションが弾んだりと、楽しい一面がありますよね。しかし、一方で過度な飲酒がもたらす美容面・健康面での影響を見逃してはいけません。特に女性は、毎日のスキンケアやヘアケアなど、美容面に気を使う人も多いでしょう。そんな方々にとって、お酒とうまく付き合う方法を知ることはとても大切です。本記事を読んでいただければ、アルコールがどのように肌に影響するのか、なぜ肌荒れを引き起こすのか、そしてどのように上手に付き合っていくかが理解できるはずです。


1. お酒(アルコール)が体に与える基本的な影響

まずは、お酒が体に及ぼす一般的な影響を整理しておきましょう。アルコールは摂取後、胃や小腸から吸収されて血液中に入り、全身を巡ります。そして肝臓で分解され、最終的には水と二酸化炭素になり体外に排出されますが、この過程における負担は少なくありません。

  1. 脱水作用
    アルコールには利尿作用があり、体内の水分を過剰に排出させる働きがあります。普段の体内バランスを保つには、体の水分量を一定に保つことが非常に重要。しかし、アルコールを飲むと尿として水分が放出されやすくなり、脱水状態に近いコンディションになりがちです。この脱水状態が続くと、肌の乾燥を促進してしまう原因になります。
  2. 血管拡張と血行への影響
    アルコールは血管を拡張させる働きがあります。適度な飲酒であれば血行がよくなり、顔色が明るく見えることもありますが、過度な飲酒は血行不良を招き、二日酔いやむくみの原因にもつながるのです。血行が乱れると新陳代謝に影響を及ぼし、肌トラブルを引き起こす要因になります。
  3. 肝臓への負担
    体に入ったアルコールの大部分は肝臓が分解します。しかし、過度な飲酒をすると肝臓の負担が増大。肝機能が低下すると有害物質の解毒がスムーズに進まず、血液中の老廃物や毒素が肌の調子に悪影響を与える場合があります。肌を美しく保つために欠かせないビタミンやミネラルの代謝にも支障をきたす可能性が高まるでしょう。
  4. 睡眠への影響
    お酒を飲むと「眠りやすい」と感じる人が多いかもしれませんが、実はアルコールを摂取して眠ると睡眠の質が落ちやすいことが知られています。深い眠りを妨げ、夜中に何度も目が覚めたり、朝に疲労感が残ったりすることがあります。睡眠不足や浅い眠りは、肌のターンオーバーを阻害し、シワやくすみなどのトラブルを引き起こす原因となり得ます。

2. お酒による肌への主な悪影響

続いて、こうしたアルコールの体への作用が、具体的に肌にどのような悪影響を及ぼすかを掘り下げてみましょう。特に女性はホルモンバランスの変化も重なりやすく、肌の状態が変化しやすいと言われています。過度な飲酒は、以下のような肌トラブルを起こすリスクを高めます。

  1. 肌の乾燥・くすみ
    アルコールの利尿作用によって体内の水分が失われ、さらにビタミンやミネラルも不足しがちになります。その結果、肌のバリア機能が低下し、うるおいを保ちにくい状態に。肌が乾燥するとキメが乱れ、くすみがちに見えるだけでなく、外部刺激にも弱くなってしまいます。
  2. シワ・たるみ
    肌の弾力やハリを保つコラーゲンは、栄養素や酸素、そして体内の新陳代謝プロセスが十分に行われることで健やかに維持されます。過度な飲酒は血行不良や栄養不足を引き起こしやすく、コラーゲン生成にも悪影響を及ぼす可能性が。結果的にシワやたるみが目立ちやすくなり、老けた印象を与えてしまうこともあります。
  3. ニキビ・吹き出物
    アルコールを摂取すると、血糖値やホルモンバランスが乱れやすくなります。その影響で皮脂の分泌が増えることもあり、ニキビや吹き出物ができやすくなるケースも。特に肌が乾燥していると、肌を守ろうとして皮脂が過剰に分泌される「インナードライ」の状態になりやすいです。過剰な皮脂分泌は毛穴の詰まりを引き起こし、ニキビの原因になります。
  4. 赤ら顔・毛細血管の拡張
    お酒による血管拡張が慢性化すると、肌表面の毛細血管に負担がかかり、顔の赤みや毛細血管の浮き上がりといった症状が出ることも。特に「酒さ(しゅさ)」と呼ばれるような慢性的な赤ら顔にまで至ると、治療が必要なケースもあります。また、お酒を長期的に大量に飲むことで、頬や鼻周りの毛細血管が拡張し、赤みが取れにくくなる場合があります。

3. 栄養面から見るお酒と肌の関係

アルコールを過度に摂取すると、体の中の栄養バランスを乱してしまうことはすでに述べた通りです。肌の調子を整えるうえで重要なのは、タンパク質・ビタミン・ミネラルなどの栄養素です。アルコールを代謝する際にはビタミンB群や亜鉛などのミネラルが大量に消費されます。この栄養素たちは、肌や髪の成長・再生にとても大切な役割を担っています。

  1. ビタミンB群の不足
    ビタミンB群はエネルギー代謝や皮膚の健康維持に必須の栄養素です。特にビタミンB2やB6は皮脂コントロールや粘膜の維持に関与しており、不足すると肌荒れや口内炎などが出やすくなります。飲酒量が増えるほど、これらのビタミンの消費量も増大するので、過度な飲酒が習慣化すると慢性的に不足しがちです。
  2. ミネラル(亜鉛・マグネシウムなど)の不足
    亜鉛は細胞分裂やコラーゲンの生成に関わり、マグネシウムは酵素反応やエネルギー代謝に不可欠です。アルコールを分解する過程でこれらのミネラルが消費されるだけでなく、アルコール摂取によって腸内環境が乱れ、栄養素の吸収が阻害される可能性も高まります。その結果、肌や髪だけでなく、爪や粘膜などのトラブルも顕著化することがあります。
  3. タンパク質の重要性
    タンパク質は、肌や髪、爪などを構成する基盤となる栄養素です。過剰な飲酒は、肝臓がアルコール分解を優先するため、タンパク質の合成に必要なアミノ酸がうまく利用されない事態を招きます。加えて、食欲が減退し、きちんとタンパク質を摂取できていない人も少なくありません。肌のターンオーバーには十分なタンパク質が欠かせないため、飲み過ぎることでターンオーバーの乱れにつながり、肌荒れを引き起こしやすくなります。

4. ホルモンバランスと睡眠への影響から見る肌トラブル

アルコールは血糖値の変動やストレスホルモンの分泌を乱しやすく、結果的にホルモンバランスにも影響を与えます。また、前述したように睡眠の質にも大きな影響をもたらしますが、この2つは肌トラブルに直結する重要なポイントです。

  1. 血糖値の急上昇と急下降
    お酒に含まれる糖分は、血糖値を急上昇させ、その後急降下させる場合があります。血糖値の乱高下は疲労感や集中力低下をもたらすだけでなく、ストレスホルモン(コルチゾールなど)の分泌を増加させることがあります。コルチゾールは皮脂分泌を活発にしたり、ニキビの原因になるアクネ菌を増殖させる可能性も指摘されています。
  2. 女性ホルモンの乱れ
    女性の場合、エストロゲンやプロゲステロンなどの女性ホルモンが月経サイクルに合わせて変動し、それに伴って肌質も変わりやすい傾向にあります。アルコール摂取が多いと、ホルモンバランスの乱れが顕著になり、肌の調子が不安定になりやすいのです。特に生理前はニキビができやすくなる時期でもあるため、この時期に飲酒が重なると肌荒れが加速しやすくなります。
  3. 睡眠の質の低下
    お酒を飲んだあとに寝ると、深いノンレム睡眠が得にくくなり、眠りが浅くなります。睡眠中は成長ホルモンが分泌され、細胞の修復や肌のターンオーバーが進む大切な時間帯です。これが妨げられることで、肌が本来持つ再生力が低下し、シミやくすみ、ニキビなどのトラブルが治りにくくなります。寝不足が続くと顔色が悪くなり、クマができるなど、見た目の印象にも大きな影響を与えるでしょう。

5. 適度な飲酒と美容へのプラス効果はあるのか?

ここまで飲酒の悪影響を中心にお伝えしてきましたが、適度な飲酒にはリラックス効果やストレス軽減などのプラス面もあるとされています。では、まったく飲まない方が美容・健康に良いのかというと、必ずしもそうとは言い切れません。

  1. 適度な飲酒のメリット
    適度なアルコール摂取は血行を促進し、ストレスを和らげることで、リラックスをもたらします。心身の緊張状態が続くこともまた美容にはマイナスですので、たまにゆったりとグラスを傾ける程度であれば、メンタル面から美容をサポートする効果が期待できる場合もあります。
  2. 適量の目安
    一般的に、厚生労働省が推奨する1日のアルコール摂取量の目安は「純アルコール量で20g程度」と言われています。これはビール中瓶1本(500ml)程度、日本酒1合、ワイン2杯程度に相当する量です。もちろん体格や体質、性別、年齢などによって個人差があるので、一概には言えませんが、過剰に飲まないことが何よりも大切でしょう。
  3. 飲む頻度と肌への影響
    毎日少量ずつ飲む人と、週末にまとめて大量に飲む人とでは、肌への影響の現れ方が異なる場合があります。大量飲酒は一気に肝臓や血管、ホルモンバランスに負担を与えやすく、肌トラブルを招きやすい一方で、毎日少量飲んでいる場合は慢性的な栄養不足や睡眠の質低下が問題になるかもしれません。いずれの場合も「休肝日」を設けるなど、体を休ませる工夫が必要です。

6. 肌トラブルを防ぐための飲酒対策

飲む機会が多い方やお酒が好きな方が、なるべく肌の調子をキープするためには、いくつかのポイントがあります。上手に工夫することで、アルコールがもたらす肌トラブルを最小限に抑えることは可能です。

  1. こまめに水分補給をする
    飲酒中、同量かそれ以上の水を一緒に摂取し、アルコールによる脱水を緩和させましょう。お酒とお水を交互に飲むよう心がけるだけでも、翌日の肌のコンディションが大きく変わります。また、糖分や塩分を多く含まないミネラルウォーターや炭酸水がおすすめです。
  2. 栄養バランスの良い食事を意識
    お酒と一緒につまむおつまみの選択も重要です。ビタミンB群やミネラルを多く含む食品(例えばレバー、ナッツ、豆類、緑黄色野菜など)を摂ることで、アルコールの代謝をサポートできます。揚げ物やスナック菓子など、高カロリーで糖質や塩分が多いものばかりを食べていると、さらに肌トラブルを増幅させることになるので要注意です。
  3. 飲むペースをコントロールする
    短時間で大量に飲むことは肝臓や血管、そして肌にとっても悪影響です。ゆっくりと時間をかけて楽しむことで、酔いの回り方も穏やかになり、結果として体への負担を軽減することができます。お酒を飲む際は「一気飲み」をせず、自分のペースを見極め、適度に休憩を挟むのが大切です。
  4. 眠る前のケアをしっかりする
    飲み会などで帰宅が遅くなった場合でも、メイクを落とさずに寝てしまうと肌のダメージはさらに悪化します。また、アルコールで体が脱水気味なので、保湿クリームや化粧水などを普段よりも丁寧につけることがおすすめです。目元や口元などの乾燥しやすい部分は特に注意してケアしましょう。
  5. 睡眠時間をしっかり確保する
    アルコールを摂取した日は特に質の良い睡眠を意識しましょう。寝る前に大量の水分を摂りすぎると夜中にトイレに起きてしまうこともあるので、ある程度時間をおいてから就寝するのが望ましいです。また、夕方以降にカフェインを取りすぎると睡眠の質がさらに下がるため、コーヒーや紅茶の量にも気を配るとより効果的です。
  6. 定期的な休肝日の設定
    肝臓や肌をいたわるために、週に1日〜2日は休肝日を設けることをおすすめします。アルコールが完全に体内から抜けるまでには時間がかかりますし、肝機能を回復させるためにも休息が必要です。休肝日には水やハーブティーなどを積極的に摂取し、体をリセットするつもりで過ごすとよいでしょう。

7. まとめ:お酒とうまく付き合いながら美肌を保とう

ここまで、お酒が美容・特に肌に与える影響を詳しくご紹介してきました。過度な飲酒は、脱水作用や栄養不足、ホルモンバランスの乱れ、睡眠の質低下といった複合的な要因により、乾燥、くすみ、ニキビ、シワなど、さまざまな肌トラブルを引き起こす可能性があります。特に女性はホルモンバランスの変動が肌質に顕著に表れやすく、飲み過ぎが常習化するとトラブルが慢性化しやすいという点に注意が必要です。

しかし一方で、まったくお酒を飲まずにストレスを溜め込んでしまっては、それもまた健康的ではありません。適量を守り、水分補給や栄養バランス、睡眠、ケアなどに気を配ることで、美容とお酒の両立を図ることは十分に可能です。お酒を楽しみながらも、美肌をキープしたいという方は以下のポイントを再確認しておきましょう。

  • 飲酒量・頻度の見直し:週に1〜2回程度にとどめる、または休肝日を設けるなど、まずは飲む回数・量をコントロールする。
  • 水分補給:飲酒の際にはお水や炭酸水を合間に飲み、アルコールによる脱水を防ぐ。
  • 栄養バランスの確保:アルコールで消費されやすいビタミンやミネラル、タンパク質をしっかり摂る。
  • 肌の保湿とケア:帰宅後のクレンジングは必須。化粧水や乳液などでしっかり保湿し、肌のバリア機能をサポートする。
  • 質の良い睡眠:アルコールを飲む日は特に睡眠の質が下がりやすい。適度な時間を置いてから就寝し、寝る前のスマホやカフェインを控える。

これらの対策を意識しながらお酒とうまく付き合うことで、肌の調子を整えやすくなり、トラブルのリスクを軽減できます。「今はまだ肌トラブルがないから」と油断していると、年齢を重ねるにつれて影響が目立ってくることも多いため、若いうちからのセルフケアが非常に大切です。

人生の楽しみのひとつとしてお酒を嗜むのであれば、ぜひ自分のカラダや肌の声にも耳を傾け、飲み方や生活習慣を見直してみてください。そうすることで、美しさと健康を両立させながら、アルコールとのお付き合いをより充実したものにできるでしょう。


最後に
お酒と美容の関係は切っても切り離せないものですが、その一方で適度に楽しむことは人生の潤いにもつながります。大切なのは「ほどほど」と「ケア」のバランス。自分の体質や生活リズムに合った飲酒スタイルを見つけながら、ストレスをうまく発散し、肌を健やかに保つコツを身につけていきましょう。

本ブログが、皆さんの美肌づくりと健康的なライフスタイルのお役に立てれば幸いです。ぜひ今日からでも、飲酒量や飲み方を少しだけ見直してみてください。その一歩が、数年後の美しい肌と健康的な体へとつながっていくはずです。

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